
剣道防具の値段はいくら?値段相場から年代別の選び方まで徹底解説!
これから剣道を始めようとする方や、お子様のために防具の購入を検討している保護者の方にとって、最も気になるのが「剣道防具の値段」ではないでしょうか。剣道防具は決して安い買い物ではないため、どれくらいの費用がかかるのか、何を選べば良いのか、不安に思うことも多いでしょう。この記事では、剣道防具の値段相場から、価格を左右する要素、そして失敗しないための選び方まで、詳しく解説していきます。
剣道防具の値段相場はいくら?
剣道防具の値段は、対象者や品質によって大きく異なります。まずは、大まかな値段相場を把握し、予算を立てる際の参考にしましょう。
【一覧表】年代別の値段相場
剣道防具一式(面・小手・胴・垂)の値段相場を、使用者別にまとめました。これはあくまで目安であり、製法や素材によって価格は変動します。
対象者 | 値段相場 | 特徴 |
小学生用(幼年含む) | 40,000円 ~ 60,000円 | 成長に合わせてサイズ調整がしやすいものが多く、基本的な保護性能を備えている。 |
中学生用 | 50,000円 ~ 80,000円 | 体格の変化に対応しつつ、本格的な稽古にも耐えうる耐久性が求められる。 |
高校生・大学生・一般(初心者) | 60,000円 ~ 100,000円 | 耐久性と機能性のバランスが取れたモデルが中心。長く使える品質のものが人気。 |
一般(経験者・有段者) | 100,000円 ~ 300,000円以上 | 軽量な実戦型や、見た目の美しさにこだわった手刺し防具など、選択肢が広がる。 |
小学生防具の値段相場
子供用の防具は、成長期であることを考慮して選ぶ必要があります。特に小学生の場合は、身体の成長が著しいため、サイズ調整がしやすい機能が付いたものがおすすめです。値段相場は4万円から6万円程度ですが、安全性と使いやすさを考慮すると、あまりに安価なものは避けた方が賢明でしょう。
中学生防具の値段相場
中学生になると、稽古量も増え、より本格的な防具が必要になります。耐久性を重視したモデルが多くなり、価格帯も5万円から8万円程度に上がります。部活動で毎日使用することを想定し、小学生向けよりも耐久性や衝撃吸収性に優れたものを選びましょう。特に、打たれる機会が多い小手は、少し厚みのあるものや、手の内の素材が丈夫なものを選ぶと怪我の防止に繋がります。
高校生の値段相場
高校生以上になると、体格の成長がある程度落ち着くため、長く使うことを見据えた防具選びが重要になります。初心者向けのセットであれば6万円から10万円程度が相場です。この価格帯のものは、基本的な機能と耐久性を兼ね備えており、初めての一式として十分な品質です。
大人用防具の値段相場
経験者や有段者になると、より専門的なニーズが出てきます。試合での動きやすさを追求した軽量モデルや、昇段審査などで見栄えのする高級な手刺し防具など、こだわって選ぶ方が増えます。そのため、価格も10万円を超えるものが多くなり、中には数十万円する高級品も存在します。

剣道防具の値段を決める5つの要素
剣道防具の価格は、様々な要素によって決まります。なぜ価格に差が生まれるのかを理解することで、ご自身の予算や目的に合った防具を選びやすくなります。
製法の違い:ミシン刺しと手刺し
防具の布団(面布団や垂など)の刺し方には、「ミシン刺し」と「手刺し」の2種類があり、これが価格を大きく左右する最も大きな要因です。
製法 | メリット | デメリット | 価格帯 |
ミシン刺し | ・価格が手頃 ・耐久性が高い ・衝撃吸収性に優れる | ・手刺しに比べて硬い傾向がある | 安価~中価格帯 |
手刺し | ・体に馴染みやすくフィット感が良い ・見た目に高級感がある ・軽量なものが多い | ・価格が高い ・製作に時間がかかる | 高価格帯 |
初心者や学生、稽古量の多い方には、丈夫でコストパフォーマンスに優れたミシン刺しがおすすめです。一方、有段者や指導者など、より高いレベルを目指す方には、フィット感と風格を兼ね備えた手刺し防具が人気です。
手刺防具の特徴について、更に詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
【関連記事】手刺防具の特徴
また、栄光武道具のミシン刺剣道防具や手刺剣道防具について、ご興味がある方は以下からご確認ください。
素材の違い:織刺・人工皮革・鹿革
防具の補強や飾りに使われる素材も、価格に影響します。「織刺(おりざし)」「人工皮革(クラリーノなど)」「鹿革(しかがわ)」などが使われます。織刺は通気性が良く乾きやすい素材で、主に稽古用の防具に使われます。人工皮革は耐久性が高く、水や汗に強いのが特徴で、幅広い価格帯の防具に使用されています。鹿革は最も高級な素材で、見た目の美しさ、手触りの良さ、使い込むほどに出る風合いが魅力ですが、価格は高くなります。
刺し幅(mm)の違い
ミシン刺し防具には、「○mm刺し」という表記があります。これは布団を縫い合わせる刺し目の間隔を示すもので、刺し幅が広いほど布団が厚く、衝撃吸収性に優れます。逆に、刺し幅が狭くなるほど布団は硬くなりますが、見た目がすっきりとし、手刺しに近い風格が出ます。数字が小さいほど手間がかかるため、価格は高くなる傾向があります。
サイズやオーダーメイドの有無
剣道防具は、体に合っていることが最も重要です。既製品のサイズで合う場合は問題ありませんが、体格が大きい、または小さいなどの理由で特注サイズが必要な場合は、追加料金がかかります。また、面や胴などを完全に自分の体に合わせて一から作るオーダーメイドは、当然ながら既製品よりも高価になります。しかし、フィット感は格別で、最高のパフォーマンスを引き出すことにつながります。
また栄光武道具では、お客様のこだわりに併せてオーダーメイドで剣道防具をご発注いただけます。実際にご発注いただく際のイメージについては、以下を参考にしてください。
ブランドやメーカーによる違い
武道具を製造・販売するメーカーは数多く存在し、それぞれにブランドの特色があります。有名な老舗メーカーや、全日本剣道選手権大会で活躍する選手が使用するブランドの防具は、品質や信頼性が高い分、価格も高めに設定されていることがあります。一方で、自社工場で大量生産することでコストを抑え、高品質ながらも手頃な価格を実現しているメーカーもあります。
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失敗しない剣道防具の選び方
高価な買い物である剣道防具について、購入後に後悔しないために、押さえておくべきポイントを4つ紹介します。
まずは正確なサイズを計測する
防具選びで最も重要なのは、体にぴったりと合ったサイズを選ぶことです。サイズが合っていないと、正しく装着できずに怪我の原因になったり、動きにくさから上達を妨げたりする可能性があります。特に面と小手は、パフォーマンスに直結する重要な部分です。購入前には必ず、頭の周囲や手のひらのサイズなどを正確に計測しましょう。ネット通販で購入する場合も、各ショップが提供している採寸方法をよく確認することが不可欠です。
計測箇所 | 計測方法 |
頭のサイズ(面) | 頭頂部から耳の前を通って顎までの一周(ほっかむり)と額の一番出っ張っている部分から、後頭部の一番出っ張っている部分を通って一周した長さ(ハチマキを巻く位置)。 |
目の高さ(面) | 顎の先端から、目の中心までの垂直な高さ。 |
手のひら周り(小手) | 親指の付け根の関節から、小指の付け根の関節を通って一周した長さ。 |
手のひらの縦の長さ(小手) | 手首のしわから、中指の先端までの長さ。 |
ウエスト(垂) | おへその高さの腹囲。 |
利用目的に合ったスペックを選ぶ
どのような目的で防具を使用するのかを明確にすることも大切です。例えば、日々の稽古が中心であれば、衝撃吸収性と耐久性に優れたミシン刺しの防具が適しています。一方で、大事な試合や昇段審査での使用を考えているのであれば、動きやすさを重視した軽量な実戦型や、見た目の風格がある手刺し防具が選択肢に入ってくるでしょう。自分の剣道のスタイルやレベルに合わせて、最適なスペックの防具を選びましょう。
セット購入と単品購入のメリットを比較する
これから剣道を始める方は、面・小手・胴・垂がすべて揃った「防具一式セット」の購入がお得です。しかし、経験者で特定の部位だけを買い替えたい場合や、自分だけの組み合わせでこだわりたい場合は、それぞれを単品で購入することも可能です。セット購入は割安になることが多いですが、単品購入はより自分のニーズに細かく合わせられるというメリットがあります。
アフターサービスや保証を確認する
剣道防具は長年使用するものですから、購入後のアフターサービスも重要な選択基準です。サイズが合わなかった場合の交換保証や、破損した際の修理対応など、サポート体制が充実している店舗を選ぶと安心です。特に、ネット通販で購入する際は、保証内容や修理の可否を事前にしっかりと確認しておくことをおすすめします。
また、栄光武道具では以下にて多くのお客様より防具修理を承っております。
剣道防具はどこで買うのがおすすめ?
剣道防具は、主に実店舗の武道具店か、インターネット通販で購入できます。それぞれにメリットとデメリットがあるため、自分に合った購入方法を選びましょう。
実店舗(武道具店)で購入するメリット・デメリット
以下にて実店舗の武道具店で購入するメリットとデメリットを解説します。
メリット:
最大のメリットは、専門知識豊富な店員に直接相談できることです。その場で正確なサイズを採寸してもらえ、実際に商品を試着してフィット感を確認できます。素材の違いや使用感についても詳しく説明を受けられるため、初心者の方でも安心して選ぶことができます。
デメリット:
店舗の規模によっては品揃えが限られる場合があることや、ネット通販よりも価格が割高になる傾向がある点が挙げられます。また、近隣に店舗がない場合は、足を運ぶ手間がかかります。
メリット | デメリット | |
実店舗 | ・専門家に相談できる ・正確な採寸と試着が可能・商品を直接見て触れられる | ・品揃えが限られる場合がある ・価格が比較的高め ・店舗に行く手間がかかる |
ネット通販で購入するメリット・デメリット
以下にて実店舗の武道具店で購入するメリットとデメリットを解説します。
メリット:
最大の魅力は、豊富な品揃えと価格の安さです。様々なメーカーの防具を、時間や場所を問わずに比較検討できます。実店舗を持たないことによるコスト削減で、高品質な防具を安価に提供しているショップも多くあります。
デメリット:
商品を直接見て触れたり、試着したりできない点が最大のデメリットです。サイズ計測を自分で行う必要があり、万が一サイズが合わなかった場合のリスクも考慮しなければなりません。購入前には、返品・交換の条件を必ず確認しましょう。
メリット | デメリット | |
ネット通販 | ・品揃えが豊富 ・価格が比較的安い ・いつでもどこでも購入できる | ・試着ができない ・サイズ計測を自分で行う必要がある ・商品の質感を直接確認できない |
剣道防具を少しでも安く購入する方法
剣道防具は高価なものですが、いくつかの工夫をすることで購入費用を抑えることが可能です。
セールやキャンペーンの時期を狙う
多くの武道具店では、新学期やボーナス時期、年末年始などにセールやキャンペーンを実施します。これらの時期を狙うことで、通常よりもお得に防具を手に入れることができます。特にネット通販では、クーポン配布やポイントアップキャンペーンが頻繁に行われるため、こまめに情報をチェックすると良いでしょう。
アウトレット品や型落ちモデルを検討する
わずかな傷や色むらがある「アウトレット品」や、新しいモデルが発売されたことによる「型落ちモデル」は、品質にはほとんど問題がないにもかかわらず、通常価格よりも安く販売されることがあります。機能性を重視し、デザインの細かな点を気にしないのであれば、非常にお得な選択肢と言えます。
中古品を選ぶ際の注意点
フリマアプリやリサイクルショップなどで中古の防具を探すという方法もあります。非常に安価で手に入る可能性がありますが、注意も必要です。前の使用者の汗や匂いが染み付いていることが多く、衛生面での懸念があります。また、素材が劣化して本来の保護性能が失われている可能性も否定できません。特に、直接肌に触れる面や小手については、可能な限り新品を購入することをおすすめします。
まとめ

剣道防具の値段は、数万円の初心者向けセットから数十万円の高級品まで様々です。
購入する際は、まず正確なサイズを測り、ご自身の目的や予算に合ったスペックの防具を選ぶことが、失敗しないための鍵となります。
この記事で紹介したポイントを参考に、ご自身にとって最適な一品を見つけ、充実した剣道ライフをスタートさせてください。
また、栄光武道具では、初心者から上級者まで幅広い層に対応した剣道防具を取り揃えています。耐久性とフィット感にこだわり、オーダーメイドの防具製作も可能です。素材やデザインの選択肢も豊富で、予算や用途に合わせた最適な提案をいたします。