剣道豆知識

【解答例あり】剣道初段の筆記試験!合格するための解答の書き方とは?

剣道の昇段審査、特に初めての挑戦となる初段審査では、実技や形だけでなく筆記試験も重要な関門です。「何を書けばいいのか分からない」「どうやって勉強したらいいの?」といった不安を抱える方も多いのではないでしょうか。

この記事では、剣道初段の筆記試験に合格するための書き方のコツや頻出問題の解答例を分かりやすく解説します。しっかり準備して、自信を持って審査に臨みましょう。

剣道初段の筆記試験とは

剣道初段の筆記試験は、単に知識を問うだけでなく、剣道への理解度や向き合う姿勢を示す大切な機会です。まずは、試験の重要性や形式、そして合格するための基本的な心構えを理解することから始めましょう。

ここをしっかり押さえることが、合格への第一歩となります。

試験の形式は2種類

筆記試験の形式は、所属する剣道連盟によって異なります。主に以下の2つのパターンがありますので、ご自身が受審する審査の形式を必ず事前に確認しておきましょう。

試験形式  内容  特徴 
当日テスト形式 審査当日に会場で問題が配布され、その場で解答を記述します。 事前に問題が公表されている場合が多く、解答を記憶していく必要があります。
レポート形式 事前に問題が提示され、作成した解答用紙を審査当日に提出します。 時間をかけてじっくり解答を作成できますが、内容の質がより問われます。

合格するためのポイント

筆記試験を突破するためには、いくつかポイントがあります。              ただ模範解答を丸暗記するのではなく、解答例はあくまで参考とし、その内容を自分の言葉で表現し直しましょう。                              

また、あなた自身の経験や稽古で感じたことを加えることです。例えば「稽古で先生からこのように教わりました」といった具体的なエピソードを添えると、オリジナリティのある、説得力を持った解答になります。                          

さらに、誤字脱字に注意し、丁寧な字で解答欄をしっかりと埋めることです。空欄が多いと、意欲が低いと見なされる可能性があります。

【頻出問題別】筆記試験の解答例

ここでは、初段の筆記試験で特に出題されやすい問題を取り上げ、その解答例と書き方のポイントを解説します。また併せて、全日本剣道連盟が公開している「剣道学科審査の問題例と解答例」も参考にしてみてください。                       これらの例文を参考に、あなた自身の経験や考えを加えて、オリジナルの解答を作成してみてください。自分の言葉で表現することが何よりも大切です。   

「稽古の心構え」

この問題では、稽古に対してどのような姿勢で臨んでいるかが問われます。ただ漠然と稽古するのではなく、目的意識や礼儀、反省といった要素を盛り込むことが重要です。

(解答例)

稽古に臨む際は、常に明確な目標を持つことを心がけています。例えば「今日は相手の中心を攻めることを意識する」といった具体的な課題を設定します。

また、教えてくださる先生や共に稽古する仲間への感謝と尊敬の念を忘れず、礼儀作法を重んじ、常に旺盛な気力で真摯に取り組むことが大切だと考えています。稽古後には、その日の良かった点や改善すべき点を振り返り、次の稽古に繋げるようにしています。

「基本の大切さ」

剣道における基本の重要性を、あなた自身の言葉で説明する問題です。家と土台の関係に例えるなど、分かりやすい比喩を用いると伝わりやすくなります。

(解答例)

剣道における基本は、建物の土台のようなものだと考えます。どれだけ立派な建物を建てようとしても、土台がしっかりしていなければすぐに崩れてしまいます。

同様に、正しい構え、足さばき、素振りといった基本が身についていなければ、応用の技を習得することはできません。基本を繰り返し稽古することで、無駄のない効率的で美しい打突が生まれると信じています。

「中段の構えで注意すること」

中段の構えの具体的な注意点を記述する問題です。箇条書きで分かりやすくまとめるか、文章として繋げて説明する形でも構いません。体の各部位について、具体的に記述することがポイントです。

(解答例)

中段の構えで注意することは、まず両肩の力を抜き、背すじを自然に伸ばすことです。そして、首すじを立てて顎を引き、腰を入れて下腹部に少し力を込めます。両膝は軽く伸ばし、体重が両足に均等にかかるように立ちます。目は相手の目を中心に置きながらも、全体を広く見るように心がけます。

「残心について」

「残心」という剣道独特の概念を、正しく理解して説明できるかが問われます。打突後の心構えと身構えの両方について触れることが重要です。

(解答例)

残心とは、相手に打突した後も心身ともに油断することなく、相手のいかなる反撃にも直ちに対応できる心構えと身構えのことです。打突が決まったとしても、それで終わりではなく、相手との間合いを取り、気構えを解かないことが重要です。有効打突は、この残心があって初めて成立するものと教わっています。

「切り返しの目的」

切り返しが単なる準備運動ではなく、多くの要素を含んだ総合的な稽古であることを説明します。気・剣・体の一致に繋がる点を強調すると良いでしょう。

(解答例)

切り返しの目的は、剣道の基本動作を総合的に練習することにあります。正しい姿勢や構え、手の内の作用、足さばき、間合いの取り方、呼吸法などを同時に養うことができます。

さらに、強靭な体力と旺盛な気力を練り上げ、「気・剣・体の一致」した打突を習得するために不可欠な稽古法であると考えています。

筆記試験当日に気を付けたいこと

入念な準備をしても、当日に慌ててしまっては実力を発揮できません。          試験当日に最高のパフォーマンスを発揮するための気を付けたいことを事前に確認しておきましょう。

時間配分と見直しの重要性

試験が始まったら、まず全体の設問数と試験時間を確認し、各大問にどれくらいの時間をかけるか計画を立てましょう。夢中になって一つの問題に時間をかけすぎないよう注意が必要です。

全ての解答を書き終えたら、必ず見直しの時間を確保してください。誤字脱字はないか、文章の意味は正しく伝わるか、冷静にチェックすることで、ケアレスミスを防ぐことができます。

筆記用具は何を準備すべきか

筆記用具は、普段から使い慣れているものを持参するのが一番です。鉛筆やシャープペンシルを使用する場合は、芯の濃さ(HBやBなど)にも気を配り、消しゴムできれいに消せるものを選びましょう。

万が一に備えて、予備の筆記用具を複数本用意しておくと安心です。ボールペンを使用する場合は、インクがかすれたり、にじんだりしないか事前に確認しておきましょう。

落ち着いて臨むためのメンタルコントロール

試験当日は誰でも緊張するものです。緊張をほぐすためには、試験開始前に深呼吸をするのが効果的です。ゆっくりと息を吸い、長く吐き出すことで、心身ともにリラックスできます。「これだけ準備したのだから大丈夫」と自分に言い聞かせ、これまで稽古を積み重ねてきた自分を信じましょう。

自信を持つことが、落ち着いて試験に臨むための最大の力になります。

まとめ

剣道初段の筆記試験は、あなたの剣道に対する理解度と真摯な姿勢を示す絶好の機会です。この記事で紹介した書き方のコツや解答例を参考に、あなた自身の言葉で、経験に基づいた説得力のある答案を作成してください。事前の準備を万全に行い、自信を持って審査に臨めば、必ずや合格への道は開かれるでしょう。

また、栄光武道具では、初段を目指す方に最適な防具セットや竹刀、稽古着などを豊富に取り揃えています。高品質な素材と丁寧な仕立てにより、試験や稽古でも安心して使用できる一品をご提案します。目的やレベルに合わせた商品選びのサポートも行っていますので、ぜひご相談ください。

栄光武道具の剣道用品はこちら