剣道豆知識

剣道のスコアの書き方とは?記録係が知っておくべき記号と集計方法を解説! 

剣道の試合で記録係を任され、スコアの書き方が分からず焦っている方に向けて解説します。この記事では、一般的な試合ルールを前提としたスコア表の書き方や記号の意味を説明します。読み終わると、手元の用紙に自信を持って正確な試合結果の記録を書き込めるようになります。 

剣道のスコアにおける技の書き方

剣道のスコア表は、数字ではなく独自の記号を使って試合の経過を記録していくのが大きな特徴です。ここでは、記録係が最初に覚えておくべき基本的な記号の種類と、その書き方について解説します。 

決まり手(技) スコア表に記入する記号
面(めん)
小手(こて)
胴(どう)
突き(つき)

決まり手となる技の記号一覧 

剣道の試合では、どの技で一本を取ったのかを専用の記号で記録していくのが基本です。具体的には、決まった技の頭文字をカタカナで記入する方式が広く採用されています。面が決まればカタカナの「メ」を書き、小手であれば「コ」を記入します。同様に胴が決まった時は「ド」を使い、突きが決まった場合は「ツ」と書くのが一般的なルールとなります。 

記号自体は非常にシンプルであり、初めて記録係を担当する方でも覚えやすい構造と言えるでしょう。審判の旗が上がり、主審が技の名前を宣告したタイミングで、該当する選手の欄にこれらの記号を正確に書き込んでいきましょう。慌てずに審判の声と手の動きをよく確認することが、正しい記録をつけるための第一歩に繋がります。 

最初に決まった一本目の囲み方 

スコア表に記号を書く際は、どちらの選手が先に一本を取ったのかを明確にするためのルールが存在します。各試合において最初に決まった技の記号には、丸印を囲んで目立たせるという書き方が基本です。 

例えば、試合が始まって最初に面が決まった場合、「メ」の文字を丸で囲んで記録します。このように表記することで、後からスコア表を見返した時に、試合の主導権をどちらが先に握ったのかが一目で分かるようになります。 

一方で、二本目に決まった技に対しては丸で囲む必要はなく、そのままカタカナだけを記入すれば問題ありません。先に一本を取られた選手が取り返した場合も、二本目にあたるため丸はつけません。記録をつける際は、その一本が試合の中で最初のポイントなのかどうかを常に意識しておくことが大切です。 

試合結果に応じたスコアの書き方

試合中には、単純な技の打ち合いだけでなく、勝ちや負け、引き分けや一部反則といった結果がつきます。 

ここでは、試合結果に応じたスコアの記録方法について解説していきます。 

試合の状況 スコア表に記入する記号
引き分け ×(大きくバツ印)
反則(1回目) △または▲
反則(2回目による一本)
不戦勝(2本勝ち扱い) 〇を2つ並べる

引き分けや一本勝ちの記録方法 

剣道の団体戦などでは、規定の時間内に勝敗が決まらない場合に引き分けとなるケースが多々見受けられます。引き分けの試合が終わった際は、スコア表の該当する両選手の欄にまたがるように、大きくバツ印を記入して決着がつかなかったことを示します。 

また、制限時間内にどちらか一方が一本だけを取り、そのまま試合終了の合図が鳴った場合は一本勝ちという扱いに変わります。この時、一本を取った選手の欄には決まった技の記号だけが残ります。 

大会によっては、勝敗をさらに分かりやすくするために、勝った選手の欄の横に一本勝と追記するルールが設けられていることもあるでしょう。どのような表記を求められるかは大会ごとに異なる場合があるため、事前に本部や周囲の担当者に確認しておくと安心です。 

反則があった場合の三角記号の使い方 

試合中に選手がラインから出たり、竹刀を落としたりした場合は反則が与えられ、その記録もスコア表に残す必要があります。反則を取られた選手の欄には、小さな三角マークを記入して一度目の警告であることを示します。剣道のルールでは、同じ試合中に反則を二回犯すと、相手選手に一本が与えられる仕組みになっています。

そのため、二回目の反則が発生したタイミングで、相手選手の得点欄に反という漢字を記入し、一本が入ったことを記録します。この時、それが試合全体の最初の一本であれば、通常の技と同じように丸で囲む処置を行います。

反則の回数と一本の移動は初心者が混乱しやすいポイントであるため、審判の宣告を落ち着いて聞き取ることが求められます。 

選手不在による不戦勝の書き方 

団体戦において、相手チームの選手が怪我や欠席などで最初から不在の場合、不戦勝という扱いになります。試合自体は行われませんが、スコア表には記録を残さなければなりません。不戦勝となった選手の欄には、技の記号を書く代わりに丸印を二つ並べて記入し、二本勝ちしたこととして処理します。実際に技を決めたわけではないため、特定のカタカナを書くことはありません。 

一方で、欠場となった相手選手の欄には出場していないことを示すバツ印や横線を引くのが一般的な対応となります。試合ではチームの人数が揃わないケースもあり、不戦勝の記録方法は一定使う知識になりますので、覚えておくことをおすすめします。 

表の作成ポイント

団体戦のスコア記録では、全員の試合が終わった後の集計作業が重要な役割を担います。 

ここでは、作成ポイントとして、正確な集計方法と記録係としての心構えをお伝えします。 

集計項目 確認する内容
勝者数 チームの中で試合に勝利した選手の合計人数
取得本数 チーム全体で奪った技の合計本数
引き分け数 決着がつかずに引き分けとなった試合の合計数

勝者数と取得本数の正しい数え方 

先鋒から大将までのすべての試合が終了したら、チームごとの勝敗を決定するための集計作業に移ります。スコア表の右端や下部には、勝者数と取得本数を記入する欄が設けられているのが一般的です。勝者数とは、そのチームの中で試合に勝った選手の合計人数のことであり、引き分けはここに含まれません。 

一方の取得本数は、チーム全体で奪った技の合計数を指しており、一本勝ちや反則による得点、不戦勝の二本もすべて合算して計算します。団体戦では勝者数が多いチームが勝利となりますが、勝者数が同じ場合はこの取得本数の多さで勝敗を決することになります。集計の数字に誤りがあると試合結果そのものが変わってしまう可能性があるため、指差し確認をしながら慎重に数えることが大切です。 

判定が分からない時は周囲へ確認する 

記録係を担当していると、審判の声が小さくて聞こえなかったり、どちらに一本が入ったのか分からなくなったりする瞬間があります。そのような曖昧な状況に陥った際は、自己判断で適当に書き込まず、必ず周囲の人に事実を確認するようにしてください。 

試合の合間や一時中断のタイミングを見計らって、「今の判定はどうなりましたか」と質問することは決して恥ずかしいことではありません。記録の正確性は試合に出場している選手たちの努力に直結するため、疑問を残したまま進行させない勇気を持つことが大事です。 

また、最近ではスマートフォンのアプリを活用してスコアをデジタル管理できるツールも存在するため、練習試合などではそうした便利な機能を試してみるのも一つの有効な手段と言えるでしょう。 

まとめ

本記事のポイントを簡潔に振り返ります。 

記録係の役割は責任を伴いますが、基本の書き方さえ押さえれば誰でも確実にこなせるようになります。 

また、栄光武道具では、公式試合にも対応した記録用紙や集計用品、審判旗などの団体・試合用品を取り揃えております。 正しい記録は円滑な試合運営に欠かせないため、使いやすい専用の道具が役立ちます。 設営や運営に必要な備品は、以下からご確認ください。確かな品質で、大会や稽古をしっかりとサポートいたします。 

監修者 間所義明の顔写真
監修者
間所義明

取締役

埼玉県出身。 剣道歴40年以上、指導歴25年の実績を持つ剣道教士七段。
1999年に株式会社栄光武道具に入社し、現在は代表取締役社長を務める。経営者として武道具の普及に尽力する傍ら、桜南剣友会会長、越谷市剣道連盟常任理事、全日本武道具協同組合理事などの要職を歴任。
長年の競技経験と指導実績、そして武道具の専門知識を活かし、剣道の技術向上と文化継承のための情報発信を行っている。