【特別対談】年代別に合わせた剣道指導と怪我予防について
今回は剣道を実施していくにあたって、各年代で気をつける事や怪我について、アドバイザーの池田充宏先生にお話を伺いたいと思います。
成長期に適した剣道稽古とは
間所: 私は主に中学生を指導していますが、小学生で怪我をする子はさほど多くないと感じています。しかし、中学生以降になると膝、足首、手首といった関節系の痛みを訴える子が増える印象があります。
池田先生: 成長期にある子ども、特に小学校に上がる前の6歳以下のお子さんは、持久力や筋力が高くありません。そのため、長時間の稽古や強い負荷をかけることには向いていないのです。なので、小学校の授業のように、5分から10分程度で話を切り替えて集中力を保たせることが大切です。
しかし、脳の大きさは6歳までに成人の90%ほどになっており、神経系が発達している時期です。そのため、技術の習得には非常に適しています。特に剣道の場合、竹刀を持って相手に対して打突を行うため、何か物を使って距離を計る「空間認識能力」を技術として鍛えることをおすすめします!
間所: なるほど!幼少期から剣道を始める場合、対人稽古は難しくても、「空間認知能力」などは鍛えられるんですね。
池田先生: はい、竹刀の先で対象に触れるといった空間認知力は、普通ではなかなか身につきません。この時期は綺麗な構えや防具をつけることよりも、そうした能力を楽しみながら伸ばすことが重要です。
小学校高学年〜中学生に潜む「怪我の芽」
池田先生: 剣道の稽古で注意が必要なのは、小学校高学年から中学生の時期です。高校生になってから大きな怪我をして剣道ができなくなるケースがありますが、実はその怪我の芽は小学校高学年の時点で出ていることが多いのです。痛みがあっても言い出せず、無理をしてしまうことがあります。
間所: その時期の指導者の役割が非常に大きいということですね。
池田先生: はい。勝つことばかりを重視して過度な練習をさせると、子どもに大きな負担がかかります。ある調査では、勝っているチームの子どもの90%に心電図の異常が見られたというデータもあります。指導者は、子どもたちに障害を起こさせないよう、休ませる勇気を持つことが求められています。
20代・30代の稽古と「リカバリー」の重要性
間所: 高校生から20代・30代になると体も出来上がり、激しい稽古もできるようになりますが、頑丈ですか?
池田先生: 20代・30代は体が頑丈ですが、いかに休んでリカバリーするかが非常に重要になります。休むことなく無理を続けると、後遺症のような状態になりかねません。この時期に無理をしたことが原因で、50代・60代になってから症状が発症することもあります。
間所: 剣道を生涯続けていくためにも、日常の一部として無理なく取り組む視点が必要ですね。
池田先生: ええ。高齢になっても、お散歩をするように竹刀を振るのが理想の形のはずです。若い頃の無理が原因で、剣道がやりたくてもできない状態になってしまうのは悲しいことです。
フィジカルトレーニングと個別指導
間所: 剣道の技術向上のために、ウエイトトレーニングなどでフィジカルを強くしようとする人もいますが、気をつけるべき点はありますか?
池田先生: 運動はすべてのパーツを効率よく動かすことで成り立ちます。例えば、手首の弱さをカバーするために筋トレだけをするのではなく、握りをしっかり指導することで解決できる場合があります。
間所: 筋力だけでなく、総合的な動きの中で改善点を見つけるのですね。
池田先生: そうです。膝に負担がかかる打ち方をしているなら、大腿四頭筋を鍛えるスクワットを取り入れるといったように、個別の課題に合わせたトレーニングや矯正が必要です。本来は、個別の練習や矯正の時間を稽古の中に設けることが一番大切なのです。
間所: 指導者の見極めと、個別に合わせた指導が何よりも重要だということですね。本日は大変勉強になりました。ありがとうございました。
剣道の怪我予防には適切な防具を!
剣道の怪我予防には、年齢や体の成長に合わせた正しい知識が欠かせません。
剣道で怪我予防を徹底するためには、自身の体格にしっかりとフィットした防具を選ぶことが何よりも大切です。サイズの合わない小手や面を使用していると、打突時の衝撃を十分に吸収できず、思わぬ痛みに繋がる恐れがあります。
栄光武道具では、豊富なサイズ展開と質の高い防具を取り揃えており、初心者から高段者まで安心して自分に合ったアイテムを見つけられます。衝撃吸収性に優れた商品も多数扱っているため、安全に稽古へ打ち込みたい方はぜひ一度サイトをチェックしてみてください。