この胴台は何でしょう
こんばんは!!
意味深な題名になってしまいましたがまずは写真を見てください!!
あまり見かけない白の胴ですが、この胴の正体はファイバー胴です。
ファイバー胴は簡単に言ってしまえば紙です。
紙と言われ耐久性がかなり不安になりますよね・・・大丈夫です!
普段、私たちはこれをファイバーと言っていますが、元の素材の名前はバルカナイズドファイバーと言います。
言いづらいですね(^^;)
バルカナイズとは「薬品処理をする」という意味で、バルカナイズファイバーとは「薬品で強化された繊維」のことを言います。
特製としては、硬く粘り強い、割れにくい、耐熱性等がありすごく優れた素材なのが分かります。
流石に衝撃の吸収を竹胴やヤマト胴と比べてしまうと厳しいですが、なんと言ってもファイバー胴は軽いです!
今の時代、ヤマト胴のシェアがほとんどになっていますが、ヤマト胴が出てくる前はこのファイバー胴が一世を風靡していた時代もありました。
今でも栄光武道具もファイバー胴を取り扱っていますが、ここ最近ではお馴染みのファイバー生地胴などがあります。
ここで写真の話に戻りますが、「なんで白いんだ?」「白く塗ったのかな?」と思われる方もいると思いますが、この写真はファイバー胴本来の地の色でファイバー素地胴になります。
この素地胴に色を塗って、呂色や紅溜塗、暁雲などの変わり塗となっていきます。
今回のこの胴をご注文頂いた際に担当したのは私ではないので詳細は分かりませんが、稽古をすればする程、藍などが移ってどんどん味のある胴になっていくような気がして、面白い胴だなと思い今回紹介させて頂きました。